ヴァイオリンの弦のお話
バイオリンの弦のお話です。
弦にはいろいろな種類があります。
弦の種類や、素材についてお話いたします。
それはそうと・・・
最近、右肩甲骨が激烈に痛いです。ヴァイオリンは体の左右バランスの歪みを誘発しやすいので、体のケアにはかなり気を付けています。それでも毎日3時間以上、年中無休で弾いていると何かしらトラブルが起きてしまいますね。
とりあえず明日、整形外科に行ってきます。
ではさっそくバイオリンの弦のお話です。
ヴァイオリンにはナイロン弦、ガット弦、スチール弦があります。1番高い音の出るE線はすべてスチール弦です。
・ナイロン弦
代表的な商品は、Dominant(ドミナント)、Infeld Red(インフェルド赤)、Infeld Blue(インフェルド青)、Vision(ヴィジョン)、Vision Titanium(ヴィジョン・チタニウム)、Vision Solo(ヴィジョン・ソロ)、 Obligato(オブリガート)、Evah Pirazzi(エヴァ・ピラッツィ)、Wondertone Solo(ワンダートーン・ソロ)、Violino(ビオリーノ)、Tonica(トニカ)、Synoxa(シノクサ)、Corelli Crystal (コレルリクリスタル)、Corelli Alliance Vivace(コレルリアリアンス・ヴィヴァーチェ)、Larsen (ラーセン)、Larsen Tzigane(ラーセン・ツィガーヌ)、D’Addario(ダダリオ)、Pro-Arte(プロアルテ)、Zyex Composite(ザイエックス・コンポジット)、Crown(クラウン)、Peter Infeld(ペーター・インフェルド)などです。一生のうちに全部試せるか!?
ナイロンは化学繊維ですね。ナイロンの芯(ドミナントでは”ペルロン”という種類のナイロン)の周りにアルミやシルバーを巻いてあります。
私はエヴァ・ピラッツィをよく使っていました。楽器との相性によるのですが、張りがあり、ソロ向きの輝かしい音だと思います。ロングセラーのドミナントは安くて品質が良いですね。素晴らしいヴァイオリニストである玉井菜採先生はワンダートーン・ソロが好きだとおっしゃっていました。
・ガット弦
代表的な商品は、Oliv(オリーブ)、Eudoxa(オイドクサ)、Chorda(コルダ)、Gold(ゴールド)、Passione(パッシオーネ)、Golden Spiral(ゴールデンスパイラル)、Golden Spiral Solo(ゴールデンスパイラルソロ) などです。
ガットは羊の腸(gutが腸の意)の膜の部分です。この中に肉をつめるとソーセージになりますよね。この部分をより合わせて作ります。ヴァイオリンが1600年代に出来てからずっとガット弦を使用していました。ナイロン弦が出来たのはここ最近50年くらいだとか。ガットをよっただけだと調弦が狂いやすいので、その上にアルミやシルバーが巻いてあります。ガットは狂いやすいと聞いていましたが、実際には張って1週間もすればほとんど狂わなくなります。音色も美しいですね。ただ3ヶ月くらい使用すると、寿命なのか、調弦が狂いやすくなります。半年以上など長期間、弦を使いたい方はナイロン弦を選ぶと良いと思います。
・スチール弦
代表的な商品は、Spirocore(スピロコア)、Helicore(ヘリコア)、Chromcor(クロムコア)、Prim(プリム)、Jargar(ヤーガー)、Prelude(プレリュード)などです。上に書いたナイロン弦やガット弦の商品も、E線はスチール弦です。E線がナイロンだったりガットだったりはしません。
スチールは鉄です。弦の素材の中で一番強いですね。私はG線D線A線にスチール弦を使った事がないのでよく分かりません。今度使ってみます。
・E線について
E線専用の商品というものがあります。E-Program(E-プログラム)、e01(e01)、No.1(ナンバーワン)、Kaplan Solutions(カプラン・ソリューション)、Goldbrokat(ゴールドブラカット)、Hill(ヒル)、 Westminster(ウエストミンスター)などです。これらの商品にはG線D線A線がありません。
E線はすべてスチール弦ですが、銀線、金線の違いがあります。その他にもカーボンやスズ、プラチナといった様々な金属の商品が出ています。金の方が銀より金属として重いので、強い音が出ます。金線だと解放弦の音がひっくり返りやすいので、注意しながら弾く必要があります。個人的にはGolden Spiral(ゴールデンスパイラル)、Corelli Alliance Vivace(コレルリアリアンス・ヴィヴァーチェ)をよく使います。これらはどちらも(ゴールデンスパイラルも)銀線です。
私が現在使っているのは、オリーブのG線、オリーブのD線、パッシオーネのA線、コレルリアリアンス・ヴィヴァーチェのE線です。A線はオリーブだと調弦が狂いやすく、オーケストラで弾く時に気になったので、音色がオリーブに似ていて、調弦の狂いにくいパッシオーネを張っています。
昨年、銀座の山野楽器に行った時は、五嶋みどりセット、諏訪内晶子セット、加藤知子セットなどが置いてあり、名人でもみなさん全く違う弦を使っているんだなあと面白かったです。
どちらにしても楽器との相性が大切になってきます。
上記以外にもまだまだ沢山の弦があります。色々な弦を試してみるのも楽しいですよ。
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