バイオリンの弓の持ち方
まずは弓について。
弓は下にカーブしています。この弓のしなりがある事で、音が力強く、また弓をとばす技巧的な表現<スピッカートやリコシェなど>が可能となりました。各ヴァイオリンに合った、相性の良い弓を選ぶことで、演奏の幅も広がります。
私はいつも写真のくらいに弓を張っています。
名ヴァイオリニストのギルシャハムはかなり弓を張って弾いていますが、基本的にはあまり張り過ぎない方が良いと思います。どうしても弓は消耗しますので、写真のようにスティックから7mm程度、毛を張ると良いのではないでしょうか。張りの弱い弓はやや強く張る必要がありますが、それでもあまり張り過ぎないようにすると良いです。
続いて弓の持ち方ですが、いろいろな持ち方があります。ロシア派、ドイツ派、フランコベルギー派といった3つの流派が有名です。一般的には、ロシア派が人差し指を深く第二間接あたりで持ち、ドイツ派は人差し指を浅く第一関節あたりで持ち、フランコベルギー派はその中間だと言われています。日本ではフランコベルギーの持ち方、人差し指を第一関節と第二関節の間で持つのが主流で、日本人に合った持ち方だとも言われています。
写真のように小指を丸く持つようにして下さい。これは本当に徹底して下さい。小指が突っ張る瞬間は演奏中に1秒もあり得ないと思って下さい。
小さいお子さんにはかなり難しいです。私もずっと苦労しました。大人の方でもかなり意識しないと小指が突っ張ってしまいます。
次に親指です。
親指も必ず丸く。第一関節が曲がっているようにして下さい。
第一関節を伸ばしたまま弾くプロもいますが、弓を柔軟に扱うという観点から、私はあまりお勧めしていません。
親指を反らし続けるのは筋肉や関節の緊張が続くので、あまり良くないのではないかと考えています。
昔は親指の爪を伸ばし、爪に引っ掛けて弓を持て、という先生もいたそうです。なんだか痛そうですね。
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